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“理性的”ロジカルパーソンは、「感じる」ことを重要視する

2013-09-27

書店を訪れると、昔も今も、「ロジカルになるには?」という趣旨のテーマやタイトルの本が並んでいます。概して、ロジカルパーソンになるには、一事が万事において「論理的思考を重要視する必要がある」という見方をする人がほとんどすべてでしょう。

ロジカル(logical)という言葉、・・・これは即ち、「論理的な、理にかなった、筋が通った」という意味ですが、ロジカルに考えたり、ロジカルに話せるようになるには、まず第一に、考えたり話したりする前の段階で「物事を繊細に感じる」という能力が必要不可欠となります。

ロジカルパーソンになるための必須条件は以下の如きとなります。

<1> 毎日の生活において、一つひとつの経験を繊細に感じる。

<2> 繊細に感じたことについて論理的に深い思索を行う。

<3> 日頃の深い思索を基盤として、日々、一つひとつの問題について論理的に判断し、それを決断。即、実行に移す。

通常、ロジカルパーソンに必須の条件について大まかに述べるとき、<上記の3つのプロセス>を述べることで足りるでしょう。しかし、現実には、「“真のプロフェッショナル”としてのロジカルパーソン」になるために必須のプロセスはこの限りではありません。

真のプロフェッショナルとして理性的に一秒一秒を刻み、理性的に判断・決断する存在者、即ち、「“理性的”ロジカルパーソン」(“rational” logical person)においては、<3>におけるプロセスを経て“具体的行動”として実行するとき、その実行の“直前に”、そして、実行している“その最中に”、再度、その具体的行動について「繊細に感じる」(to feel the thing delicately)ということを経験します。

「真のロジカルパーソン」(genuine logical person)、即ち、「“理性的”ロジカルパーソン」(“rational” logical person)は、

<1> 毎日の生活において、一つひとつの経験について、心の中で「感性」(sensibility)を介して“繊細に”感じる

<2> 心の中で繊細に感じたことについて、頭の中で「理性」(reason)を介して深い思索を試みる

<3> 頭の中で、「“論理的”(logical)、且つ、“理性的”(rational)な思考」を行い、その後、その思考について「“理性的”(rational)な判断」を試み、速やかに実行する

<4> 実行する“直前に”、そして、実行している“最中に”、再度、その具体的行動について心の中で「感性」(sensibility)を介して“繊細に”感じる

という一連のプロセスを経験します。

概して、「ロジカル」という言葉からは、「常に論理的に考える」というイメージを思い浮かべるのが普通ですが、実際のところ、”rational decision-making process”(理性的意思決定プロセス)を備える真のロジカルパーソン、即ち「“理性的”ロジカルパーソン」(“rational” logical person)の行動メカニズムは、意外にも、「『考える』範疇」よりも、「『感じる』範疇」に相当支配されていることがわかります。

「感じる能力」、とりわけ「“繊細に”感じる能力」(the ability to “delicately” feel a thing)を必要十分に養う上で大きな決め手となるのは、いわゆる「いかにして”delicacy”を磨き抜くか」という問題となります。

英語音声講義

英語で、上記・記述内容に関する講義を受講することができます。

⇒ ”理性的”ロジカルパーソンは、「感じる」ことを重要視する(英語音声講義)

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