motivationを維持できる人・できない人
概して、人間は、自分がやりたいことの面前で、実に、様々な「在り方」「捉え方」をするものです。その有様を具体的に述べるならば、1)「やるとなったら、どんな状況におかれてもやる人」、2)「やると口では言うが、それを実行に移せない人」、3)「やりたいことを実行に移しても、長続きしない人」等に分けることができるでしょう。
3番目の「やりたいことを実行に移しても、長続きしない人」の場合、そのご本人において一体どのような「本質」が内在しているのでしょうか。通常の場合、「自己顕示欲が著しく強い」、「自己顕示欲が著しく強いにもかかわらず、『顕示したい能力』と『実際の能力』に大きな相違・格差がある」ということです。
例えば、どのような人間においても、「・・になりたい」「・・のような能力を備えたい」と心の中に抱くのは自由でしょう。ここで重要ポイントとなることは、現実の問題として、そのご本人において、「そのような自分の理想郷に到達するのに、実際、どれだけの勉強が必要なのか。とりわけ、どれだけの継続的な努力が必要なのか」ということを、ご本人なりに整理・把握・理解することが必要であるということです。
上記のような整理・把握・理解をすることなく、視野の狭い自己顕示欲や自己実現欲だけでがむしゃらに勉強すると、最初は「勢い」「思い込み」で勉強しますが、やがて、自分が到達したい理想郷が、その程度の勉強量では到底到達できないということがわかると、すぐに勉強意欲を無くします。これは、言うなれば、「”motivation”を維持できない人の典型」といえる様相です。
この場合、そのご本人において、一体どのような解決策があるのでしょうか。無論、解決策は様々ですが、最も妥当性がある方法は、もし、自分の近くにその理想郷の具現者・実現者がいるのであれば、その具現者・実現者に、直接、しっかりと相談することです。しっかりと相談すれば、その具現者・実現者が、「相談する人の認識能力・基礎学力・力量等」に応じて、「相談した人において、どのような勉強方法、また、どれほどの勉強量が必要であるのか」、ゆっくりとわかるように説明してくれるに違いありません。
理想郷への到達方法を知りたいならば、その理想郷の具現者、即ち、「理想郷の『化身・権化』」(a person who is the “very embodiment” of ideal)に尋ねるのが最も良い方法です。通常の場合、自分の周囲、あるいは、日常生活において、「理想郷の『化身・権化』」と接する機会はないものです。しかし、幸いにも、そうした機会が日常的にある人は、その機会を逃すべきではありません。
「理想とする人に前髪があると思って安心していると、ある日突然、その人が自分から離れる日が到来。後ろから『ちょっと待ってください』と髪を掴もうとしたら、後ろ髪がないので、髪を掴めず、その人はそのまま去ってしまった」という話は良くあります。本来、「機会」(chance)とは、一事が万事においてそのような代物でしょう。人間は、日々、「機会」の面前で、盲目、且つ、鈍感であることが多いものです。