人間の「死」と「生」
2019-06-27
2019年6月27日(木)の本日、10年かけて育ててきた愛弟子・K.H.さんの祖母が他界しました。この場にて、心からのご冥福をお祈りします。
今、この場にて、「人間の『死』と『生』」について、読者の皆さんと一緒に考えてみたいと思います。
本質を述べるならば、「他界する」ということは、決して「存在しなくなる」ということではありません。「他界する」ということは、「この地球上で賦与された身体を使う期間を全うした」ということを意味するものです。
人間は、「自己の身体を使う期間」を終了しても、その存在は、実は、「周囲の人々の心の中」で生き続けています。人間にとって、(1)「自己の身体を使う期間」と、(2)「自己の存在の期間」において、必ずしも、「それぞれの期間の『長さ』、及び、『重さ』」が比例するわけではありません。
人間は、迎える日々の一秒一秒において、「より良く生きること」に全力を尽くすべきです。少々、深いお話をすると、”理性的存在者”である人間は、単に、より良く生きるだけでは足りません。すべての人間は、日々の一秒一秒において、すべてのエネルギーを投入し、全力で、いや、命をはって、最善を尽くして生きるべきです。
命をはって、最善を尽くして生きた人間は、自己の身体を使う期間を全うした後に、より多くの人々の心の中で、より長く生きることになります。
人類史において、時代を超越して生き続ける著作(活字)・芸術・文化等の創作者は皆、「命をはって創作した『張本人』」です。
さらに述べるならば、創作者でなくても、「一個の人間として命をはって生きた人間」は、自己の身体を使う期間を終了した後に、周囲の人々の心の中で、長く、生き続けていきます。